廃車業者が教える、「カギが開かない」トラブルの対処法

自動車全般

廃車の依頼を頂いた際に、お客様から「しばらく放置していたら、バッテリーが上がってドアが開かない」と聞くことがあります。
この長期間放置すると、よくあるトラブルの対処方法を解説します。

スマートキーの開錠方法

開錠できない場合、「車のバッテリー上がり」と「スマートキーの電池切れ」が考えられますが、どちらもドアの開錠はできます。

スマートキーをよく見ると、ロックボタンがあります、ロックを解除すると中からメカニカルキーが出てきます。

そのメカニカルキーをドアの鍵穴に差し込んで回すと開錠できます。(運転席側に鍵穴が無い場合は、ドアノブ部分のカバーを外すと鍵穴がでてきます。)

  • 車のバッテリーが残っていると、ドアを開けたときに盗難防止装置が作動して警報が鳴ります。慌てずにそのままエンジン始動又は電源オンの手順をすると、警報は止まります。
  • 車のバッテリーが上がっている場合は、バッテリーを交換するか、ブースターケーブルで給電します。この場合も、車両に給電された時点で警報が鳴ることがあります、上記と同じく電源をオンにするか、スマートキーのボタンでロック・アンロックすると止まります。
  • 長期間放置していた場合は、ウェザーストリップ(ドアを密閉するためのゴム製部品)が張り付いていることがあります。メカニカルキーで開錠しても開かないときは、ノブとドアの縁を持って強めに引っ張ってみましょう。(指ツメに注意)

スマートキーの電池切れ

スマートキーの電池が切れている場合は、スタートスイッチの種類によって対応が異なります。

スタートスイッチを回すタイプでキー挿し込み穴があるタイプ

このタイプは、キー穴にメカニカルキーを挿し込むとスイッチが回ります。

(スイッチが回らない場合は、ハンドルロックがかかっていることがあるので、ハンドルを左右にゆすって下さい。)

スタートスイッチを回すタイプでキー挿し込み穴がないタイプ

(該当の車両が入庫していなかったので、画像はキー穴があるタイプで代用しています。)

先程のタイプと似ていますが、メカニカルキーを挿し込む穴がないタイプもあります。
このタイプは、スマートキーをスタートスイッチに接触させるかスイッチ付近にかざすと、スピードメーターの表示がキーを認識した表示に変わります、表示が変わればキーを回すことができます。

(スイッチが回らない場合は、ハンドルロックがかかっていることがあるので、ハンドルを左右にゆすって下さい。)

スタートスイッチがプッシュボタンのタイプ

このタイプは、スマートキーをスタートスイッチに接触させるかスイッチ付近にかざすと、スピードメーターの表示がキーを認識した表示に変わります、表示が変わればそのままスイッチを押すと電源をオン(ブレーキを踏みながら押すとエンジンスタート)にすることができます。

取扱説明書

これまでの解説は、あくまで一般的な例で、車種により細かな点が異なる場合があります。いざという時に困らないように、愛車の取扱説明書の「万一の場合には」などのページは、一通り目を通しておくようにしましょう。

(2023年10月27日公開、作成:三浦敏和)

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