愛車を手に入れたら、いろいろとアクセサリーを付けたくなりますが、使用方法を誤ると事故の原因になることもあります。たくさんの廃車を見て、これは危険と思った事例を紹介します。
フロアマット
多くの場合は、新車購入時にオプションの純正フロアマットを装着しています。純正のフロアマットは、多少高価ですが車種ごとに専用設計で難燃素材を使用・ズレ防止加工・固定フック対応など安全性を考慮した商品になっています。
一方、カー用品店やネットで販売されているマットで安価なものは、可燃素材を使用していたり、ズレ防止の加工が無く、固定フック用の穴も開いていないものが多く販売されています。
運転席のマットはズレてペダルの下に入ってしまうと、ブレーキが充分に踏めなかったり、アクセルが戻らないなど非常に危険な状態になる可能性があります。
また、純正マットの上に市販のマットを重ねて使用することは絶対に避けて下さい、重ねたマットがペダルの上や下に入ってしまうと、予期せぬ加速や減速できなくなり事故の原因になります。
カップホルダー・スマホホルダー・アクセサリー類
最近の自動車はエアバッグが標準で装備されています、運転席前・助手席前・シートやピラーなど多い車種では10個以上のエアバッグが付いています。装着したアクセサリー類が破裂したエアバッグで跳ね飛ばされると重大な怪我の原因になります。
以前は、助手席前のダッシュボードに物を置かないように注意されていましたが、これだけ多くなるとエアバッグの影響が無い場所を探すのは困難です。(エアバッグはかなり大きく膨らみます)
安全の為には、カップホルダ・スマホホルダー・アクセサリー類などを後付けで装着するのはなるべく避けるようにしましょう。
電装品の配線
ナビ・オーディオ・ドラレコなど電装品を自分で取り付けるのはとても楽しいのですが、廃車を解体中に「これは危険でしょ」と思うことがあります。
- 同じ配線から分岐を繰り返さない(いわゆるタコ足配線)
配線が団子状態になっていて分岐部分で絶縁不良があっても判らない、また過電流により分岐元の配線が過熱することも考えられます。 - 運転席足元など乗員が踏んでしまう場所(カーペットの下)に配線を通さない
何度も踏みつけることで配線の被膜が破れてショートしてしまいます、フロアカーペットをめくると黒焦げになっている車を何度か見ました。 - ヒューズを通さずにバッテリーから直取り
凄く危険、燃えて断線するまで電気が流れます。
まとめ
なんとなく使用していたアクセサリーが、場合によっては人命に係わるトラブルを引き起こすことがあります。まずは、どのようなものでも取扱説明書を確認して安全に使用する癖を身につけることが重要です。
(2023年11月20日公開、作成:三浦敏和)
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