自動車の平均使用年数

廃車

クルマの寿命として、「10年・10万キロ」が目安にされますが、弊社に廃車で入庫する自動車は、車歴20年・走行20万キロ越えも珍しくありません。そこで、現在の自動車の平均寿命を調べてみました。

一般財団法人 自動車検査登録情報協会の資料

「平均使用年数」で検索すると一番に出てきたのが、一般財団法人 自動車検査登録情報協会の資料でした。自動車検査登録情報協会の資料は、初度登録年度ごとに1年前の保有台数と比較し、減少した車両を1年間に抹消された車両とみなして、国内で新規(新車)登録されてから抹消登録するまでの平均年数を算出しています。

こちらの資料は、軽自動車は含まれていません。また、一時抹消登録のデーターも含まれているので、実際に廃車になる年数よりも、短くなると思われます。

<乗用車は13.87年>

令和3年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.87年となり、前年に比べ0.36年長期化し、6年連続の増加で過去最高となった。また、10年前の平成23年に比べて1.44年延びている。
車種別にみると、普通乗用車は13.87年で前年に比べ0.34年延び、2年連続で増加した。小型乗用車は13.87年で前年に比べ0.37年長期化し、6年連続で増加した。

<貨物車は15.73年>

令和3年3月末の貨物車(軽自動車・被けん引車を除く)の平均使用年数は15.73年で前年より0.42年長期化し、9年連続の増加で過去最高となった。
車種別にみると、普通貨物車は17.99年で前年に比べ0.28年長期化し、9年連続の増加で、過去最高となった。小型貨物車は14.65年で前年に比べ0.43年長期化し、9年連続の増加で、過去最高となった。

r5c6pv000000wkq8.pdf (airia.or.jp)

公益財団法人 自動車リサイクル促進センター

次に発見したのが、「公益財団法人 自動車リサイクル促進センター」の資料です。自動車リサイクル促進センターの資料は、自動車リサイクル法で解体車として引取報告された車両の使用年数を統計にしたもの。実際に廃車になる自動車のデータだけなので、こちらの資料が本当の平均寿命になります。

資料によると2022年度で登録車が16.3年、軽自動車が16.7年、全体が16.5年になっています。

2013年から2022年までで平均使用年数が2年以上伸びているのがわかります。また、グラフが奇数の年に多くなるのは、使用年数が奇数の年に車検を受ける自動車が多いからと思われます。

databook2022.pdf (jarc.or.jp)

(2023年8月31日公開、作成:三浦敏和)

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